「今日は、あなたの誕生日だね」
「そうだよ。ありがとう」
「プレゼントは何が欲しい?」
「ええと、なんでもいいよ。君が選んでくれたら嬉しい」
「じゃあ、これをあげるよ」
「これは、なに?」
「開けてみて」
「わあ、素敵な指輪だね。ありがとう」
「どういたしまして。さあ、早くはめてみて」
「はい、はめてみるね」
「ほら、ぴったりだよ」
「うん、ぴったりだね。でも、なんか変な感じがする」
「変な感じ?どういうこと?」
「指輪が、熱くなってきたような気がするんだ」
「熱くなってきた?それはおかしいな」
「ああ、痛い!指輪が熱すぎる!外せない!」
「えっ、外せない?どうして?」
「わからない!外そうとすると、指輪が締め付けてくるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。冗談じゃないよ」
「冗談じゃないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「落ち着いて、落ち着いて。指輪を外す方法を考えよう」
「考える暇なんかないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう耐えられない!」
「じゃあ、水で冷やしてみよう」
「水?水ならあるかもしれない。キッチンに行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、水道が出ない!水が出ないんだ!」
「えっ、水が出ない?どうして?」
「わからない!水道の元栓を確認してみるよ」
「はい、早く」
「ああ、元栓がない!元栓がないんだ!」
「えっ、元栓がない?それはありえないよ」
「ありえないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「ごめん、ごめん。どうしよう」
「どうしようじゃないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう指が焼ける!」
「じゃあ、ハサミで切ってみよう」
「ハサミ?ハサミならあるかもしれない。リビングに行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、ハサミがない!ハサミがないんだ!」
「えっ、ハサミがない?どうして?」
「わからない!ハサミがあったはずなのに、なくなってるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。冗談じゃないよ」
「冗談じゃないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「ごめん、ごめん。どうしよう」
「どうしようじゃないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう指が溶ける!」
「じゃあ、電話で救急車を呼んでみよう」
「電話?電話ならあるかもしれない。寝室に行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、電話がない!電話がないんだ!」
「えっ、電話がない?どうして?」
「わからない!電話があったはずなのに、なくなってるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。冗談じゃないよ」
「冗談じゃないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「ごめん、ごめん。どうしよう」
「どうしようじゃないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう指がなくなる!」
「じゃあ、私に来てみよう」
「私に?私にならあるかもしれない。玄関に行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、私がない!私がないんだ!」
「えっ、私がない?どうして?」
「わからない!私があったはずなのに、なくなってるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。冗談じゃないよ」
「冗談じゃないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「ごめん、ごめん。どうしよう」
「どうしようじゃないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう私がなくなる!」
「じゃあ、誰に助けを求めよう」
「誰に?誰にならあるかもしれない。窓に行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、窓がない!窓がないんだ!」
「えっ、窓がない?どうして?」
「わからない!窓があったはずなのに、なくなってるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。冗談じゃないよ」
「冗談じゃないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「ごめん、ごめん。どうしよう」
「どうしようじゃないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう世界がなくなる!」
「じゃあ、何に助けを求めよう」
「何に?何にならあるかもしれない。指輪に行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、指輪がない!指輪がないんだ!」
「えっ、指輪がない?どうして?」
「わからない!指輪があったはずなのに、なくなってるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。冗談じゃないよ」
「冗談じゃないって!本当なんだよ!助けてくれ!」
「ごめん、ごめん。どうしよう」
「どうしようじゃないよ!指輪がどんどん熱くなってくるんだ!もう私がなくなる!」
「じゃあ、誰が助けてくれるの?」
「誰が?誰がならあるかもしれない。あなたに行ってみるよ」
「はい、急いで」
「ああ、あなたがない!あなたがないんだ!」
「えっ、あなたがない?どうして?」
「わからない!あなたがあったはずなのに、なくなってるんだ!」
「そんなことがあるわけないよ。
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